[目は逸らさない(>>204)。まなじりは赤く染まり、強い視線は睨んでいるようにも、涙を堪えているようにも]
…私は、いなされているのだろうか。
他の奴に、…こんなこと。
[言わない、しない。
首を振って、指先に触れられれば肩を揺らした]
いいや?
一般的ではないかもしれないが、伯父との旅は苦ではなかったよ。
見知らぬものに次々と触れられる経験は、貴重なものだった。
時計の鍵の主を見つけたら、伯父から預かった手紙を渡して、それから──その後のことは決まっていない。
旅を続けてもいいし、どこかに落ち着くのもいいかな。