(+6:呻き)おくさま修行中 ノエル |
2007/06/16(土) 23:32:53 |
フレイが手紙を読んでいる頃、私は薄氷が張っている山愛の澄んだ湖の縁に立っていた。
身につけているのは一番お気に入りの白いサマードレス。
雪の中にこの格好だなんて・・・正気の沙汰じゃないわ、と嗤う。
唯一の冬物のコートを脱ぎ捨てると体温が急激に奪われていく・・・。
私は、手にしたナイフで動脈を裂き入水する。
失われていく血液、奪われていく体温・・・朱く染まる視界。
それらを認識する魔もなく、私の意識は闇に閉じこめられた。