[雪解けの大地を踏みしめるようにチャミーと深夜の散歩。道中、路傍で土筆や蕗を摘むと、花と共に妻の墓前に供える]ノエル・・・町はもう春だよ。一緒にこの景色を見たかったね・・・[訪れた春の息吹に、それでも心の隙間は埋まらないまま。静かに墓前に手を合わせ、彼方での清祥を祈る。しばらくとりとめのない日常を報告すると、重い足取りで誰もいない自宅へと戻って行った]