>>294
[不意に撫でられ、その優しい手の感触に驚いて。少年の表情が照れくさげにくしゃりと歪んだ]
……あ、ありがとなのじゃよー。
えと、綺麗なお兄さんだと思っておったのじゃよ?
[すっかり間違えていた事を思い出し、赤くなった頬をつつかれて。怒られるかと硬く握りしめていた手のひらで、そっと旅人のマントの裾をひっぱった]
一瞬一瞬を、大事にか……
む、ルイも、一緒にここで暮らすことになったのかの。
時が動き出したし、もうお別れかと思っておったのじゃ。
もしや……
[そのまま、ルイとラドルフの顔を交互に見つめた]