(-72:独白)騎士 ゲルハルト |
2011/06/13(月) 02:25:31 |
御傍でアナ様に御使えするように成ってから、アナ様は沢山私を使ってくださいました。
其の時に吸収した文学などの話をしながら、私は紅茶を彼女に差し出す。ええ、此れはきっと楽しいと言う感覚なのでしょう。時間が経つのが本当に早かったのですから。
この体内の時計の針が進むごとに、彼女は少しずつ美しくなる。其の事に気づいた時私は、衝撃を受けました。
私は、彼女の隣に立っていられる訳ではないのです。きっとアナ様は美しく成長されて、其れに見合うお方と結ばれるのでしょう。
…私はそれをどうしても、止めたかった。然し刻み込まれた原理は私を押さえつける。
ですから、泥棒の方を招いたのです。