ふぅ。やっと掃除が終わったよ。メアや、メア。戻っておいで。
［呼び声に、どこに隠れていたのか、黒猫がするりと厨房に戻っていく］
さぁて、今日は何を作ろうかねぇ…

〔ふらふらと、一人の旅人が入ってくる〕　すまないが、なにか食べる物を……

〔そう言うなり、集会所の前でばたりと倒れた。垢で汚れたマントの奥から、金色の高価な懐中時計の鎖がきらりと光った。〕

[目をごしごしと擦りながら起き上がってキョロり]

　…んー
　いい匂い

[半分も開いてない目で、ぬいぐるみを掴んだまま匂いのする厨房の方へと歩き出し]

　あら…？
　

[傍にしゃがみこむと、くまごろーの手で　てしてし]

　旅人さん？
　こんなところで寝てちゃ　めっ、だよー？

[と、言いながら自分が包まっていた毛布をばさばさ被せる]

〔>>71　踏まれてむぎゅっと声を出したが　てしてしされて弱々しく顔をあげた。〕

ああ　すまないが、何か食べるものをくれないかな、お嬢さん。

〔ばさばさと被せられる毛布の風に、銀色の細い髪がふわりと揺れる。〕

　食べ物…？

[首を傾げかけて、あ。と立ち上がった]

　うん。もしかしたらゼル婆さまが何か作ってるかも！
　くまごろーと遊んで待っててー

[持っていたぬいぐるみを押し付けて、それから厨房の方へと顔をひょこり]

　いーにおい！
　ゼル婆さま、何作ってるのー？　お腹すいてる旅人さんが、…

[言いかけて、鍋の中を後ろから覗きこむと　ごくり]

　アナもあとで食べる…。
　ちょっと先にもらっちゃうねー

すまないね……〔押し付けられたぬいぐるみに寄りかかるようにして身体を起こし、ぬいぐるみを抱きしめて近くの壁に改めて寄りかかった。〕

ほう、時計がハマっているんだねぇ　可愛い時計だな。

〔微笑みながら膝の上にぬいぐるみを座らせた。〕

　ちっくたっく
　　　ぼーんぼん♪

[村歌を口ずさみながらルイの元へ]

　くまごろーはね、アナのお気にいりなの
　おひさまの光でぴかぴかきらきらする時計はお兄ちゃんから貰った大事な時計。２つ一緒なら絶対なくさないのよ

[ぬいぐるみも時計も褒められれば嬉しそうに、そして得意気に緩く笑む]

　はっ。

[ルイに器を渡そうとして、何かに気づいたかのように人差し指をビシッと立てた*]

　ちゃんとおてて洗ってうがいして
　椅子に座って食べること！

>>77　大事な時計なのだね。　大事にされてよかったね。

〔ぬいぐるみの頭を撫でながら、少女の言葉に頷いた。〕

〔少女が運んできた器から、美味しそうな湯気が立っている。ついお腹が鳴ったところで、びしっと指を立てられて、きょとんと目を丸くして〕

ああ、そうだったね。　お嬢さんはとても偉いね。

〔壁を支えによろりと立ち上がり、手洗い場の場所を訊ねてよたよたとした足取りで歩き出した*〕

おや、旅の方ですか。
さぞやお疲れでしょう。集会場にはお風呂もありますので、ごゆるりと。

[ルイにはそう声を掛けて見送り。
厨房から漂うシチューの匂いを嗅ぎ、頬を緩ませた。**]

しっちゅう♪しっちゅうー♪シチューが俺を待っているっ♪

[調子の外れた歌を歌いながら、ひょっこりと現れ]

食べる前の一服ってなぁ。

[窓辺に椅子を引き摺り、今日も今日とて、時計の文字盤が光るマッチケースを取り出す]

[ぴりりりりりりり]

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　[りるりるりりり]

　　　　　　　　　[ぴぃちくぱぁちく　りりりりりりり]

[集会場に、騒々しい小鳥の囀りが響きます]

[………え？]

[今は夜ですって？]

[そんなの関係ないのです。だって、この小鳥達は目覚めぬ主人を起こすため、いつ何時だって囀り続けないといけないんですから]

………　　ｚｚ　ＺＺ　ｚｚ

[ほうら、肝心なあのご主人は、いつもの様にいつのまにか集会場の片隅のソファに愛用の枕を持ち込んで、すっかりくっかり夢の中]

よう、いい匂いだな。
…シチューか。いいな。私も貰うか。

[のたのたと厨房に入ってシチューを皿に盛る。少し考えて、二人分の皿を持って厨房から戻った]

おい、タバコ終わったら食うんだろ？置いとくぞ。

[机にシチューの皿を置くと窓辺のイゾルデに声をかけ、自分の分を食べはじめる]