さて。勝ち筋といてはおそらく、ここで占COしてクルトさんとの殴り愛に持ち込むほうが有利？（←どうみても人外です本当に（ry）
正直、アナちゃん相手に殴り愛で勝てる気はしないんですけど。
うーん、「マルガレーテ」的にはどう動くべきでしょうか。

…実は確黒劇場、というか狼CORPやりたかったとか、思ってた、とかいいません、よ？（やりたかったらしい）

…いろいろ考えましたが、アナちゃんと殴り愛するほうを選びましょう。状況はどうみても苦しいけれど。アナちゃんに疑われるのも悲しいけれど。

出来る限り、頑張るのです。

言いたいことは言うべき。
でないと駄目な点がわからない、から。

あ、それ以前に質問飛ばせるようにならないと……。
自分の中で処理しすぎるのはよくない。これは対話してこそ成り立つもの、なんだから。

/* >>1:*10の続きを。…こっち頑張りすぎとかそんな（めそらし */

違和感を覚え始めたのは、18歳の誕生日を迎えたあとからだった。
朝起きたときは何ともないのだけど、村の人と会ったりしたあとに、やたらと胸が苦しくなって、身体の奥底で熱が爆ぜるような感覚に襲われることが多くなった。
じりじりと内面を焦がし、侵食していくこの感覚が、一体何からくるものであるかは、うっすら気付いてはいた。
けれど、認めてしまったらもうその衝動を抑えられなくなってしまうだろうことは明白で。
そしてこの事を知られてしまったら、間違いなく村の皆はわたしを異端審問官に差し出すか、そのまま処刑にかけるだろう。

日増しに募る焦燥感。
――――　苦しい、苦しい、喉が渇く。でも駄目、そんなことしてはいけない。
せめぎあう人間としての理性と、人狼としての本能でこころが引き裂かれそうだった。でも、誰に助けを請うことも出来ない。

せめて人にあまり会わないように、と村の外へ出る仕事を選ぶようにして。出来る限り、血の滾りを抑えようとしていた。

……けれどもう、限界だったのだろう。

天気の良いある日、山の麓の森に入って木の実を拾っているときだった。ぐらぐらと視界がゆれて、紅くなっていく。
いままでにない、内側から完全に血が変質していく感覚に、目をぎゅうと閉じ、その場に蹲って呟く。

いやだいやだいやだ。

喉が、焼けそうにあつい。もうがらがらに渇ききっている。
内側からせり上がってくる『バケモノ』に侵食されないように、必死に頭を振り続ける。
暫くして、少し落ち着いてきたか、と顔を上げたその刹那、木々の合間を横切る旅人の姿が視界に入った。恐らく、旅の途中に食料を得ようと入ってきたのだろう。

…じり、と何かが焼ききれる音が、どこかとおくで聞こえたあと、視界と思考は深紅に染まった。

気付いたときには、わたしは立ち尽くしていた。異形の姿で。足元には見るも無残な旅人の死体。
鋭い爪を持った獣の手と、旅人を貪った牙の生えた口は血に塗れていた。
呆然と自分の手を見下ろしていると、その手は人のものに戻っていったけど、やはり赤に染まったままで。

ぼろぼろと涙を零しながら、ああもうだめだわたしはただのバケモノになってしまった、ごめんなさいごめんなさいと呟きながら、汚れるのも構わず両手で顔を覆ってひたすら泣き続けた。

泣きじゃくったあと、せめてもの弔いにと、土を被せ、近くに咲いていた花をそえる。こんなことをしても、自分の罪が許されるわけではないけれど。わたしの心はまだ人間なのだと思いたかった。

一度狩りを行ったせいか、あの焼きつくような胸の苦しみと、喉の渇きはかなり薄れていた。けれど、いつまた餓え、あのときのような獣になるか、自分でもわからなかった。
不安で仕方が無かったけれど、あまり気にしてもまた仕方の無いことだと言い聞かせ、胸の前で手を組み、目を閉じて祈りを捧げる。

（…どうか、これ以上、誰も、傷つけないでいられますように……）

パン屋へ足を運ぶと、ホラントさんがヨハンさんと話をしていた。噂話の好きな彼は、いつもどこからか仕入れてきた噂を誰かに聞かせている。
それはごくありふれた日常の光景。聞こえてくる二人の声に耳を欹ててみる。

『この間仕入れにいったとき、どこかの村で人狼が出たって噂をオットーさんから聞いたんだけど。嫌な噂が蔓延してるね。』
『 莫迦だなぁ、噂は噂に過ぎないのに。でもさちょっと気になる話しを聞いてね。　実はさ……。』

麓の森の中で旅人の死体が見つかったって。
それも人に襲われた傷じゃない、大きな獣の爪に切り裂かれたような傷を負っていたっていうじゃないか。
人狼とかいう化け物の仕業だと思うね、僕は。

ホラントさんの話に、血の気が一気にひいた。なぜ、なぜ、どうして？なんで？

『それって本当なの？』
『ああ、ご丁寧に墓もどきは作られてたんだけど。逆に不審に思ったどっかの猟師が掘り返したらしくて。そしたら死体とご対面、ってわけ。猟師仲間も見てるそうだし、間違いないだろう。』

震える手を必死に抑えながらライ麦パンを手に取り、お会計おねがいしますと、ヨハンさんに声をかけ
代金を支払って店を出た。パンの入った袋を胸元に抱きしめて一心不乱に家まで歩く。

――――　どうしよう、どうしよう。

ホラントさんのその話は、瞬く間に小さな村に伝播して。
村の近くの森で化け物らしきものに襲われた死体が見つかったとなれば、誰もが警戒せざるを得ない。
皆が少しずつ疑心暗鬼に苛まれていく。
（一番、疑心暗鬼に陥っていたのはわたしだったけど）

ホラントさん、もしかしたらもっと話を知っているかもしれない。彼の話は大抵がホラだったりするが、情報の量だけでいえば侮れないものがあった。
どこからかまた妙な噂を聞きつけて来るかもしれないし、その噂の真偽を質しに異端審問官が来るかもしれない。その恐怖で。

わたしは、ホラントさんを手にかけようと、心に決めた。

/* 予想以上に長かった。ひとり狼なのに赤のばしまくってすみません（土下埋まり）けど、たの、しい。*/